IMPACTLAKEではインパクト評価に用いる各種概念を以下の通り整理しています。可能な限り国際的に一般的な定義に合わせるように調整しているものの、ある程度の標準化を念頭に一定程度ガイドや定量化しやすいような整理としている点、ご留意ください。
基本的用語
インパクト(Impact)
ESGとしばしば混同されがちであるが、ESGの中でも具体的な変化を社会に対してもたらすもの(ESGのポジティブな側面、と表現されることもあります)を指して「インパクト」として定義
IMM(Impact Measurement & Management)
インパクト評価・マネジメントの略。一般的には、インパクトをどのように評価し、継続的に管理するかについての方法論
インパクトマネジメント(Impact Management)
インパクトを体系的に認識・評価・管理し、投資・事業活動の戦略やその遂行に活用すること。また、それら実現のための体制やOps、ルールまで含めて「インパクトマネジメント」と総称
インテンション(Intention)
対象となるインパクトを創出する意図。あるいはその意図する方向性(IMPACTLAKEでは「持続性の担保」「基礎的価値の維持」「付加価値の創出」の3つのインテンションを利用)
インパクトマネジメント手法
インパクトモデル
インパクトの創出経路についてツリー状に図示したもの。類型などは後述。いわゆる一般的な「ロジックモデル」と同義であるが、IMPACTLAKEではロジックモデル(定性)とインパクト算出のための各種数式やKPIなどの要素(定量)が統合されたものを「インパクトモデル」として「ロジックモデル」と使い分けている
インパクトアイテム
インパクトモデルにおいてインパクト創出経路上にある各要素(インパクト、アウトカム、…)。要素ごとの定義は後述
インパクトパス
インパクトアイテム同士をつなぐ各経路。関係性の類型などは後述
インパクトアイテム
インパクト
中長期的に実現したい成果、解決したい課題
アウトカム
インパクトの実現に必要なサブインパクトで、各アクティビティによって達成される一定の成果を示す
アウトプット
アクティビティによって生み出された社会的付加価値であり、アウトカムの源泉となるもの
アクティビティ
価値創出主体が実際に行う事業活動やその他の取り組み
インプット
アクティビティに必要となるリソースや資本投下
ターゲット
インパクトよりさらに時間的に長期、あるいは目標として大きい概念
コンテクスト
短期的に解消しようがない、ある程度前提となるような課題(詳細後述)
KPI区分
General KPI
特定のインパクト(・アウトカム・アウトプット)における、社会・市場全体の動向を示すようなKPI。個社・個別事業などに紐づくものではなく、公開統計等定量情報を取得・採用するケースが多い
Action KPI
個別事業・アクティビティ単位の貢献。アクティビティに対して妥当と思われる企業開示情報やKPIなどを取得・適用(実現ベース・将来予測ベースともに可)
Local KPI
個別事業/取組がどの程度大きなインパクトに結び付いているかを示した指標。Action KPIをベースとして、General KPIと同様の単位(各インパクトのKPI)に推計を行うことで把握
Relation(KPIの関係性)
Inputとなるアイテムの単位当たり量変化(増加・減少)がOutputのどの程度の変化につながるかを各種前提をもとに積み上げで試算。Action KPI * Relation = Local KPIの関係
impactlake™ 関連機能
ツール上の各種概念
ポートフォリオ
インパクトマネジメントの単位を示すもので、投資家であればファンド、事業会社であれば部門や事業セグメントなどが対応します。1つのポートフォリオは、複数のイニシアティブおよびインパクトモデルを保有することができます。
イニシアティブ
インパクト創出主体の単位を表すもので、ファンド(投資家)であれば投資先、部門・事業セグメント(事業会社)であれば事業や取組などが該当します。1つのイニシアティブに対して、複数のアクションを複数インパクトモデルにまたがる形で設定可能で、それに従って複数のKPIを設定することも可能です。
(その他、本機能に関する不明点等ございましたらサポートまでお問い合わせください。)