インパクト起点の戦略策定・実行

下記のテーマに関連

経営・事業活動におけるインパクトマネジメントの重要性を理解・説明する
インパクト、インパクトマネジメントの具体的な活用方法について理解・検討する
インパクトマネジメントの実務上の課題について知る

インパクト評価を活用した意思決定

「インパクト」というと新しい概念に聞こえますが、実際には「インパクトマネジメント」=「中長期的価値創造ストーリーとその実現」にほかなりません。すなわち、インパクトは単に創出を企図したり対外的に発表するだけではなく、企業・事業の戦略と整合している必要があります。すなわち、ほとんどの会社で実践されている「ビジョン・戦略策定→実現方法の企画・実行」というサイクルにおいても、インパクトを考慮するメリットがあるといえます。

長期ビジョン・戦略策定

パーパス経営や中長期的価値創造ストーリーの重要性が高まると同時に、インパクトと親和性の高い中長期の経営・事業戦略におけるインパクト起点での検討・活用は着々と浸透しています。

資本の効率化を重視しながら経済的価値向上を追求する経営(Management of Economics)、経済的価値と社会的価値向上に資するイノベーション創出を追求する経営(Management of Technology)、サステナビリティの向上を通して社会的価値向上を追求する経営(Management of Sustainability)という3つの基軸を、時間や時機を含めた時代の大きな潮流を意識しながら企業理念と価値基準に照らして企業活動を評価・実践

三菱ケミカルグループ
これまで>>>これから
企業として中長期的な持続的成長を達成するために、どのような大きな方向性を目指すべきか
将来ありたい姿や有望市場からのバックキャストでのビジョン・戦略検討
>>>企業のパーパスを念頭に、中長期的に創出すべきインパクトをコアに据える重要性がより高まる
既存事業の延長(ボトムアップ)や事業と切り離されたSDGs等(トップダウン)のいずれとも異なる

※中期経営計画は昨今策定方針を見直す企業も存在するため、上記に含まれるものになります

事業戦略、その他関連する各種戦略の策定(R&D、M&A、CVC等)

事業会社等においては、中長期戦略に紐づいて構築されるべき足許の事業戦略や投資活動においても、インパクトは積極的に意識され始めています。

インパクト投資市場全体で推定7,150億USドルのうち、事業会社によるインパクト投資は現在72億USドル以上を占めている。この金額は、2016年以降、年複利成長率54%で増加している。

Stanford Social Innovation Review(SSIR)
これまで>>>これから
ビジョン・中計で定めた企業・事業としての方向性に対し、どのような取組みや優先順位で実現を図るか
市場動向等のマクロトレンドをベースにシナリオやポジショニングなどを検討
>>>創出したいインパクトを起点とした戦略作りが必要となる
具体的なニーズやシーズの棚卸などに加えて、創出したいインパクトに対してそもそもどういったアプローチが存在するかの理解が必要

戦略実現に向けた具体的企画の検討/立案・実行(新規事業創出、DDなど)

インパクトはESGとは異なり、新しい収益機会の創出にも寄与するものです。特に中長期のテーマと親和性が高く、インパクト全体のポテンシャルが大きな領域は当然ながら一定の市場規模を期待できる可能性があります。したがってインパクト起点での事業構築やDue Diligenceなどにおけるインパクト評価・定量化はさらに広まっていくものと想定されます。

2017年に行った試算では、SDGs関連ビジネスの潜在的な市場規模は2,449兆円

METI
これまで>>>これから
どのような具体的アクションを通じ、戦略実行のステップを組み立てるか
市場性(規模・成長性)や事業性(独自性・競争優位性)などに加え、企業理念など定性面を加味
>>>上記のような従来の評価軸に加え、インパクトを評価軸として加える必要がある
併せて経済的目線からインパクトを定量化し、意思決定に織り込んでいく必要性が生じる

インパクトの活用例とimpactlake™の活用

上記のようなインパクトを活用した戦略策定や意思決定には、これまで主に作業負荷の高さや評価スピードの遅さ(評価期間の長さ)、更には網羅性の観点などから課題がありました。impactlake™はそれらの課題を軽減し、日々の意思決定におけるインパクト活用を後押しします。具体的なは下記のようなシーンでの活用が想定されます。

これまでの課題

  • 重要性は理解しつつも、知見・専門家の不足(質的観点)や、対応する社内リソースの不足(量的観点)等によりインパクトを戦略構築や意思決定に活用していくことが難しい
  • 中でも、新規事業立案や事業戦略策定など、一気に検討を進めていく必要があるようなテーマにおいてインパクト評価を迅速に実施し、前者との整合性なども考慮したうえで意思決定に取り込むことは相応にハードルが高かった
  • 加えて、単発的かつ担当者ごとに設定した基準・ルールによりインパクト評価が行われることで、評価に際しての議論や前提が継承されづらく、またKPI管理なども含めてインパクトマネジメント自体の継続的運用が難しい

impactlake™の提供価値

impactlake™は継続的かつ実用的なインパクトマネジメントを実現し、その一つの出口として戦略策定・実行を意識した機能を有しています。関連する機能とその具体的な活用イメージは下記の通りです。

  • 標準的・網羅的なインパクトモデルや紐づく統計情報を将来市場予測の情報ととらえ、自社への影響や機会(マテリアリティ)が大きな領域に対しての事業ポートフォリオ変革、新規事業構築、研究開発テーマ構築、M&A等の取組強化につなげていく
  • 評価・戦略構築の対象となる事業・ファンド等のインパクトモデル(ロジックモデル)を構築・定量化まで1-2週間ほどで実施(旧来は1か月~数か月かかっていた)し、整理・整備された情報を基に、他の市場規模・競争優位性などの情報と併せて意思決定基準として活用する
  • 実際に構築した戦略や事業プランなどに対して、継続的なインパクトマネジメントを実施することによって戦略の浸透、実行確度の向上に寄与すると同時に、インパクト観点での進捗状況も可視化されステークホルダーへの説明力工場やエンゲージメントにつながる

インパクトマネジメントの活用・検討

実務面におけるインパクトマネジメント、インパクト会計関連の情報はまだ公開情報が少なく、IMPACTLAKEでは手法論や活用事例、Tipsを可能な限り体系的に整理しておりますので是非ご活用ください。また、それらを最大限活用し継続的な価値創造につなげていくための体制・フロー構築を検討されている方はまずはお気軽にお問合せください。

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ツールのご提供・ご活用の支援のみならず、IMPACTLAKEでは「インパクト起点の戦略策定・実行」に関連したコンサルティングサービスを提供しております。継続的なインパクトマネジメントの実現に向けて、特定のテーマにおけるインパクト活用をまずは推進されたい方におきましては、柔軟なプロセス・ステップをご提案させていただきます。

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