インパクトと企業価値

下記のテーマに関連

インパクト、サステナビリティ、ESGなどの違いを理解する
インパクトマネジメント、インパクト活用と企業価値の関係性を理解する
インパクト活用による企業価値向上のステップをイメージする

「インパクト」の定義(「サステナビリティ」「ESG」との関係性)

そもそも「ESG」はサステナビリティに対する企業活動の貢献を部分的に切り取りフレームとして高度化した枠組みであるとIMPACTLAKEでは定義しています。一方の「インパクト」は企業価値のみならず社会価値の最大化も企図していることに加え、事業機会創出も念頭にあり、本質的にターゲットとする市場が大きいと言えます。

また、昨今機関投資家からの要請や、取組企業の経営パフォーマンスの高さから注目を集めつつある「パーパス経営」「CSV経営」については、そうしたサステナビリティ経営・サステナビリティ社会の実現、という枠組みの中で全体をどう実現するか(あるべき姿)=パーパス。加えて、その実現のために特定の企業・産業において重要な経営・社会課題=マテリアリティ、という関係性であると認識しています。

インパクトによってなぜ企業価値が向上するか?

これまで評価のしやすさや、テーマとしての緊急度などからESG投資が先行して浸透してきましたが、①収益・利益への影響/②企業価値への影響の観点からインパクトの重要性は急速に高まっており、その2点を意識したステークホルダーとの対話がますます求められるようになっています。

社会的価値を織り込んだ企業・事業価値評価の枠組みは着実に進展を遂げており、結果として企業価値向上への影響が無視できなくなるほか、消費者・バリューチェーン全体を含めた市場における持続性への理解・関心の高まりも高まる中で、事業・収益機会としての影響についても無視できないものとなっていくことが予想されます。

ESGとの対比でみるインパクトの企業価値への影響

インパクト投資に関する分析・研究は現状では多くないものの、既存の「ESGと企業価値との関係性」に関する各種分析を参考にすると、インパクトは企業価値の向上に対して既存のESGと補完的な役割を果たす可能性が高いといえます。ESGは主に資本コストへのポジティブな効果がある一方で、チェックボックス的であることを背景として財務的なパフォーマンスや戦略・事業活動との整合を示しづらい点が企業価値評価におけるブレーキとなる可能性が示唆されており、その点においてインパクトはESGを補完(包含)する役割を果たす可能性があります。

Source) ESG投資のパフォーマンス評価をめぐる現状と課題(湯山、2019)

インパクト活用による企業価値向上のステップ

経営活動全体を含めたインパクト活用の実現には相応の時間がかかるが、足許は自社のスタンスを先行して示すことが重要となります。ESGだけでは評価されない時代が遠からずやってくるため、インパクトを用いてパーパス経営の進捗を対外的に示していく必要があります。

Phase1:投資家・ステークホルダー目線への最低限の対応

  • 投資家・ステークホルダーが投資・他INPUTを貴社に与えることでインパクト創出を企図する場合に、創出しうるインパクトを想起できるか?
  • 加えて、その想定効果や実績を投資家・ステークホルダーが把握・理解できるだけの情報収集・精査・開示ができているか?

Phase2:経営戦略とインパクト創出・最大化の整合性担保

  • 単に実績や方向性についての情報発信をするだけではなく、自社の創出すべき・しうるインパクトを中長期的に最大化する方策を具体的に示せているか?
  • 転じて、掲げている経営戦略を遂行することで業績向上とインパクト創出の整合が取れる、すなわち企業価値が最大化される状態になっているか?
  • それら戦略の有効性・実効性は如何程か?

Phase3:ステークホルダー・全社での方向性の一致

  • 戦略として全社の方向性を示すことに加えて、それを組織全体・細部の方針や行動基準に共通的に落とし込みができているか?
  • 実際に各部門でそれらの方針を咀嚼・解釈し、意思決定基準や判断軸として有機的に活用されているか?
  • さらには、それらが短中長期それぞれの時間軸で適切にアップデートされ、常に整合性のとれた活動ができる状態にあるか?
  • また、そこに携わる人的資本や社会・関係資本もそれを理解し、モチベーションやパフォーマンスの向上に繋がる状況になっているか?

インパクトマネジメントの活用・検討

実務面におけるインパクトマネジメント、インパクト会計関連の情報はまだ公開情報が少なく、IMPACTLAKEでは手法論や活用事例、Tipsを可能な限り体系的に整理しておりますので是非ご活用ください。また、それらを最大限活用し継続的な価値創造につなげていくための体制・フロー構築を検討されている方はまずはお気軽にお問合せください。

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